「妊娠中にお腹の毛が濃くなった」「マタニティーフォトを撮りたいけれどムダ毛が気になる」などの理由で、妊娠中に医療脱毛を考えている人もいるのではないでしょうか。
脱毛と妊娠...あんまり関係なさそうですが、大切な赤ちゃんへの影響も考え、妊娠中の脱毛について基礎知識を身につけましょう!
妊娠中のレーザー脱毛はNG?母体への影響とレーザー脱毛の休止制度とは
脱毛と妊娠...あんまり関係なさそうですが、基本的に妊娠中の脱毛はどの医療脱毛クリニックでもNGとなっています。
知らなかった!妊娠中の医療脱毛は危険...その理由は?
そもそも、なぜ妊娠中にお腹の毛が濃くなるのでしょうか?
これは、妊娠・出産中にホルモンバランスが急激に変化することが原因です。
妊娠中は、妊娠前よりも女性ホルモンの「エストロゲン」と「プロゲステロン」が増えるとされています。
それにより、新陳代謝が活発化したり、メラニン色素が増加したり、毛深くなったりするなど、以下のようなさまざまな身体の変化が現れます。
- 妊娠中にニキビができやすくなる
- 新陳代謝が盛んになり汗をかきやすくなる
- 毛深くなる
- 肌が乾燥して敏感になりやすくなる
- シミやそばかすが増える
- わきの下、乳首、外陰部などが黒ずむ
妊娠で増えた女性ホルモンは出産後、急激に減少する傾向にあります。
他にも
- 精神的に不安定になる
- 痛みに敏感になる
- 薬品の匂いでつわりになりやすい
のような症状が表れることもあります。
いくら健康だと思っていても妊娠中は普段よりも、精神的にも肉体的にも敏感になります。
なので、いつもは何にも感じなかった脱毛の刺激が痛く感じたり、施術中ずっと同じ姿勢をしなければならないことに大きなストレスを感じてしまったりするリスクがあります。
なお、妊娠中や産後の身体の変化に関しては個人差が大きく、必ずしも上記の症状が現れるとは限りません。
しかし、このような症状が現れる可能性があることを事前に知っておけば、冷静に対処できるようになるため、しっかりと把握しておくようにしましょう。
妊娠中にお腹の毛などが濃くなる原因は分かりましたが、実際、妊娠中にも医療脱毛はできるのでしょうか。
胎児や母体への影響も含め、次で見ていきましょう。
赤ちゃんへの影響は?妊娠中の医療脱毛が母体にあたえる悪影響
基本的に、妊娠中は医療脱毛クリニックでもお手入れすることはできなくなってしまいます。
妊娠によってホルモンバランスが変化すると、肌が敏感になって肌トラブルを起こしやすくなったり、痛みを感じやすくなったりすることがあるためです。
また、妊娠中は脱毛の効果が薄れたり、逆に体毛が太くなる「多毛症」になる可能性もあったりと、思うような効果を期待できない場合もあります。
さらに、長い時間同じ体勢でいることで身体に負担をかけてしまう、つわりの影響でニオイなどに反応して気分が悪くなる、といったリスクも考えられます。
こういった理由から、多くの医療脱毛クリニックでは妊娠中のお手入れを断る方針をとっています。
とはいえ万が一、妊娠が分かる前にお手入れを受けた場合もあわてる必要はありません。
医療脱毛クリニックで行われる脱毛は人体への安全が確認されています。
レーザー脱毛は、あくまで肌表面の黒い部分に働きかけるものであって、体内には影響を及ぼさないからです。
当然、胎児に影響を及ぼすこともありません。
妊娠に気づくタイミングには個人差があるので、妊娠に気づかず脱毛の施術を受けていた方は少なくありません。
前途の通り、妊娠中に脱毛をしていても母体には影響はないといわれています。
もし妊娠しているのに気付かず脱毛の施術をしてしまっていた!という場合も、それ以降の予約を取りやめて、あまり気にしすぎないようにしましょう。
レーザー自体は悪影響を与えないものの、無理をして医療脱毛クリニックに通うことはやめましょう。
母体にストレスがかかったり、施術中の姿勢や痛みで気分が悪くなりやすかったりするからです。
また前項で述べたようにホルモンバランスの変化による肌トラブルなどを起こすこともあるので、妊娠が分かったらすぐにお手入れをお休みしましょう。
脱毛を続けたいと思っても、妊娠に気付いた時点で医療脱毛クリニック通いはストップしてください。
妊娠に気づかず医療脱毛をしてしまっていた! 対処法は?
妊娠がわかった時点ですぐに通っている医療脱毛クリニックに連絡しましょう。
いつ契約したか、どんな契約形態かにもよりますが、どちらにしても妊娠が発覚した時点で、脱毛の次回予約はキャンセルする必要があります。
脱毛自体が妊娠に影響がないなら「黙って施術を受けても問題ないのでは?」 と考える方もいるかもしれませんが、軽く考えずキャンセルしましょう。
妊娠がわかったら、医療脱毛クリニックに対してすること
脱毛中に妊娠が発覚したら、医療脱毛クリニックは解約または休会します。
妊娠がわかった時点で医療脱毛クリニックに連絡して、妊娠した旨を伝えて今後のことを相談しましょう。
まずは現在の予約をキャンセルする
妊娠がわかったら、まずはすでに予約している施術をキャンセルしてください。
多くの医療脱毛クリニックでは電話やネットからキャンセルを受け付けています。
「休会制度」があるか確かめる
出産後にまた同じ医療脱毛クリニックに通いたい!という場合、契約している医療脱毛クリニックに「休会制度」があるかを確かめてみましょう。
妊娠はイレギュラーなことなので、多くの医療脱毛クリニックは契約回数を保証してくれたり、保証期間を延長してくれたりします。
解約の場合、少なからず解約手数料が発生するので、今の医療脱毛クリニックに満足しているなら休会制度をうまく利用したほうがお得と考えられます。
休会制度がある場合は、無期限で休会できるのか、それとも数か月や数年など期間が決まっているのかを問い合わせればOKです。
休会できない場合、解約の際の返金やサポートをチェック
休会できない場合は、解約をすることになります。
途中解約した場合の返金額やサポート体制については医療脱毛クリニックによって異なります。
スタッフに問い合わせて詳細を確認してみましょう。
解約の場合、違約金や解約手数料がかかる医療脱毛クリニックが多いようです。
途中解約時にかかるお金は、契約の際スタッフから説明を受けている場合がほとんどなので、解約時にかかる料金についても忘れずにチェックすると安心です。
月額制コースを契約している場合は、前月末までなど解約できる期間が決められていることが多いです。
解約したい場合はなるべく早めに申し出たほうがよいでしょう。
妊娠中、ムダ毛は薄くなる?濃くなる?
妊娠中はホルモンバランスが変化するので、個人差はありますが普段と比べてムダ毛が薄くなったり、濃くなったりする傾向にあります。
ここでは、妊娠中にムダ毛が薄くなる場合と濃くなる場合について解説します。
妊娠中にムダ毛が薄くなる場合
妊娠中は、妊娠状態を維持するためにプロゲステロンやエストロゲンという女性ホルモンが分泌されます。
プロゲステロンは黄体ホルモン、エストロゲンは卵胞ホルモンとも呼ばれ、どちらも女性らしい体づくりにかかせません。
このうち、エストロゲンには体毛を薄くする作用があるので、分泌量が増えると普段より毛が薄くなったように感じます。
妊娠中にムダ毛が濃くなる場合
一方、女性ホルモンのプロゲステロンはメラニンを増加させる働きがあります。
そのため、分泌量が増えるとメラノサイトが刺激されてメラニン色素が生成され、体毛が濃くなったように感じます。
とくに妊娠中期から後期にかけて変化を感じる方が多く、腹部やおへそ周りの毛が気になるようになります。
出産後にホルモンバランスが整えば、体毛の濃さも元に戻るケースが多いです。
妊娠中の自己処理に注意!方法とケアに気を付けよう
妊娠中は肌質が変わることもあるため、肌に負担をかけないように自己処理もなるべく控えることをおすすめします。
お腹が大きくなるにつれて手の届く範囲が狭まりますので、失敗することも考えられます。
どうしてもムダ毛の処理をしたい場合は、無理のない範囲でお手入れしてくださいね。
毛抜きやカミソリ、抑毛クリームやワックス脱毛は妊娠中の肌には刺激が強すぎます。
妊娠中はホルモンバランスの変化で肌の状態がいつもと違うので、妊娠前に使っていたという方も妊娠中は控えてください。
妊娠中でもあんしんして使えるのが肌に優しい電気シェーバーです。
カミソリのように肌を傷つける恐れがなく、痛みもないので母体に負担をかけません。
お手入れ時は体を冷やすことがないようお手入れしない部分はしっかり着こんだり、部屋を暖めたりしてゆったりとくつろぎながらケアしてください。
お手入れ後は保湿を十分に行うなど、いつも以上に丁寧にケアすることを心がけましょう。
妊娠中でも使える低刺激のボディローションで肌を保湿しましょう。
自己処理の頻度も、気になるときにお手入れする程度に抑えて、いつもより敏感になっている肌をいたわってあげることが大切です。
また、自己処理後に赤みや痒みが消えないようならば、早めに皮膚科を受診しましょう。
ムダ毛が気にならないステキなマタニティーフォトを撮る方法
妊娠中の姿を写真に残すマタニティーフォト。
海外で始まり、近年日本でも人気が高まっています。
マタニティーフォトを撮るのであれば、ムダ毛が気にならないキレイな写真にしたいですよね。
妊娠中は医療脱毛クリニックではお手入れできませんが、少し工夫をすればキレイな写真を撮ることも可能です。
そのための方法として挙げられるのは、以下の2つです。
写真スタジオで撮影する
写真スタジオで撮影すれば、ライトを当ててムダ毛が映らないようにしたり、画像加工ソフトを使ってムダ毛が写真に残らないように加工したりすることもできます。
写真スタジオでは、こういった画像加工が含まれているプランもあるため、うまく活用してみると良いでしょう。
肌にやさしい方法で自己処理する
妊娠中は肌が乾燥して敏感になっています。
上記で紹介したように、肌にやさしい電気シェーバーなどを使用し、肌を傷つけないようにお手入れしましょう。
お手入れ後は、十分な保湿を行うことも忘れずに。
出産後、妊娠中に濃くなった毛は元に戻る?
妊娠中は女性ホルモンが増えるため体毛も濃くなりやすいのですが、出産後は、妊娠中に増えた女性ホルモンが出産前の状態に戻っていきます。
そのため、産後は逆に、抜け毛が増えやすくなります。
妊娠中は女性ホルモンの影響により、体毛は毛周期の「成長期」でとどまるため、基本的に抜け毛が増えることはありません。
しかし、産後、体毛の毛周期は「休止期」に入るため、抜け毛が多くなるというわけです。
そして、出産後は、時間をかけて徐々に戻っていきます。
個人差はありますが、平均的には産後4カ月以内から抜け毛が始まり、数カ月~1年程度を目安に収束していきます。
毛周期については下記の記事で詳しくご紹介しています。
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出産後、いつから医療脱毛が再開できる?
妊娠を機に脱毛を中断した方にとって、いつから医療脱毛が再開出来るかとても気になりますよね。
- 出産後、生理がきたら施術OK
- 授乳中の施術はNG
- 卒乳や断乳後に規定回数の生理がきたらOK
など、医療脱毛クリニックによって脱毛施術の再開時期は様々です。
一応の目安として、医療脱毛クリニックでは生理再開前からでも検討可というのが一般的だといわれています。
これは、生理再開のタイミングで、ホルモンバランスが正常な状態に向かうからです。
いずれにしても、妊娠が発覚し脱毛を一時休止するときに脱毛再開時期を確認しておくといいでしょう。
通っている医療脱毛クリニックの規定に従って、体調が安定してからゆっくり医療脱毛を再開していきましょう。
【まとめ】
妊娠がわかったら迷わず医療脱毛クリニックに連絡しましょう。
妊娠中で一番大切なのは、お母さんとおなかの赤ちゃんの健康です。
医療脱毛クリニックに通っている途中に妊娠がわかったときは、一度お休みをして、出産後、生理が再開したときを目処にお手入れを始めるようにしてください。
妊娠中の自己処理や医療脱毛クリニックでのお手入れ再開のタイミングなど、気兼ねなくクリニックスタッフに相談してみてくださいね。
妊娠中の体の変化はその時期でしか味わえないこと。
素敵な思い出になるように、まず母体の健康を一番に考え、赤ちゃん誕生までの時間をじっくりと楽しみましょう。
妊娠する可能性がある方もない方もあらかじめ、休会制度や妊娠した際にもちゃんと対応してくれるクリニックかどうか確認しておくと安心ですね。